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Personal / Photography / 日常

Vivaldiに関するというか,写真がメインのブログになっているような気がするものの。更新する気分になることは貴重だ。

搭載された機能のどれだけを自分が使っているか想像するとき,思い出すエピソードがある。P-MODEL在籍時,ことぶき光がどこかのインタビューで,新しいデバイスを使うときのことを問われた。彼は,デバイスに触れるまえに取り扱い説明書をすべて確認すると答えた。それがデバイスを使いこなす一番の早道だと。

私の義父がまさにその通りの人だった。彼はデバイスを新しく購入すると,赤ペンと付箋を用いてはじめから終わりまで読む。大事な箇所は赤ペンでマーキングし,付箋をインデックス変わりに貼っていく。90歳を越えるまで,デバイスを使うその手順は一貫していた。

義父がデバイスを誤って使うのをみた記憶はない。

一方,四半世紀前に購入したわが家のビデオデッキ,イジェクトボタンが壊れてしまったときのこと。義父ならば電器店にもっていき修理するだろう。わが家では,壊れたボタンを外し,ボタン代わりにイタリア土産のピノキオの鼻をそのたびに差し込んだ。ブリコラージュともいえないその手の使い方を私はしばしばする。2歳くらいだった当時,娘が覚えた所作はピノキオの鼻をボタンに突き入れてビデオカセットを取り出すというものだった。

風邪で保育園を休んだ娘を義父がみてくれていたときのこと。娘はいつものように,ピノキオの鼻を差し込んでビデオカセットを取り出したのだろう。義父は驚いた。すこしの感心とともに。

翌週,家電量販店から新品のビデオデッキが届いた。

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